口臭の代表的な3つの原因
生理的口臭
誰にでもある口臭です。
起床時や空腹時などは、誰でも口臭があります。
唾液が減り、細菌が増殖して口臭の原因物質が作られるからだといわれていますが、異常なものではありません。
また、歯磨き、食事、水分を摂るなどの方法で消失しやすく、治療の必要はありません。
嗜好品による口臭
ニンニクや玉ねぎ、たばこ、お酒などで起こる口臭です。
口腔内からだけでなく、胃の内容物として臭いを発している場合もあります。
飲食物の場合は消化と共に臭いは消えていきます。
病的口臭
歯周病、消化器疾患、呼吸器系の病気などで起こる口臭です。
中でも口腔を病原とするものが最も多くなっています。
特に歯周病は腐った玉ねぎとも称される独特の強い口臭を発します。
口腔清掃を含めて、歯科で治療を受ける必要があります。
唾液と口臭って関係あるの?
口臭の原因物質である3つのガス
口臭は、口腔内にいる細菌がいくつかの揮発性化合物を発生させることで起こります。
中でもメチルメルカプタン、硫化水素、ジメチルサルファイドと呼ばれるガスが主な原因で、口臭検査においてもこの3つが測定対象になります。
ガスを発生させる細菌を口腔内にとどまらせないこと
3つのガスは細菌によって産生されます。
そのため、細菌を口腔内にとどまらせなければ、口臭は発生しにくくなります。
自浄作用といって、口腔内には自然と一定以上の清潔を保つ機能が備わっており、その多くを唾液が担っています。
そのため、唾液がたくさん出れば出るほど、口臭は起こりにくくなるといわれています。
唾液そのものから臭いが?
唾液が臭いといわれることもありますが、唾液そのものに臭いはありません。
ガスが混じることによって臭いが発生します。
また、唾液の性状は基本的にさらさらしていて、ねばつきはありません。
しかし、唾液の量が減ってしまうとねばつきが起こり、そのため自浄作用が低下し、細菌やガスが増え、またねばつきが起こるという悪循環に陥ってしまいます。
唾液で口臭改善する
唾液を出すためには
よくかんで食べる
朝起きた時は口臭が気になったのに、食事をしていると気にならなくなってきたという経験をしたことはありませんか?
これは食事を摂ることで唾液の分泌が促され、細菌や揮発性ガスが流されたことによります。
また、空腹だと口臭が起こりやすいことから、満腹になったため口臭が軽減したとも考えられます。
舌を回す
口腔内には唾液腺開口部と呼ばれる唾液の出口が3つあり、2つは舌の下と裏側にあります。
中でも舌の下にある顎下腺は唾液を一番多く分泌する唾液線です。
舌を回すことによって刺激し、唾液の分泌を促しましょう。
また、男性は喉仏を軽く押すようにすると唾液が出やすくなります。
唾液腺をマッサージする
舌以外の唾液腺開口部は、上の奥歯に近い両頬の裏側にあります。
頬に指をあて、マッサージしてみましょう。
清潔を保つ工夫を
水分で洗い流す
口腔内に細菌をとどまらせないことが大切です。
水分で洗い流したり、こまめに補給したりしましょう。
毎食後の歯磨きを
歯磨きには食事のかすを掃除する以外にも、プラーク(細菌のかたまり)を産生させないという大切な役目があります。
毎食後磨けるとベストですが、最低一日一回、就寝前には必ず磨くことで、眠っている間に細菌が活性化するのを防ぎます。
朝の生理的口臭の軽減にもつながります。
さいごに
口臭で悩んだ時は、唾液の状態を改善し日々の歯磨きを怠らないことが重要です。
しかし口臭には、歯周病や虫歯、全身疾患が隠れていることがあります。
まずは歯科医院に相談し、まったく改善が見られない場合は、内科などにかかる必要性についても検討しましょう。
あくまで自己判断をせず、まずは歯科医院を受診することが大切です。