歯石が出来やすい人ってどんな人?特徴と予防法について!

歯石とは?

食事の際に歯の表面や歯と歯の間についた食べカスを餌にして、口の中にいるむし歯菌がプラーク(歯垢)を作ります。
プラークはネバネバしていますが柔らかいので、丁寧に歯みがきをすればかなりの部分を除去することができますが、歯みがきで落としきれなかったプラークは、唾液に含まれるカルシウムやリン酸と反応して石灰化し、石のように硬くなります、それが歯石です。
歯石は歯に硬く沈着してしまうので、ご家庭での歯みがきだけでは、除去することは難しいです。

歯石が出来やすい人の特徴

歯石が出来やすい人には、以下の様な特徴があります。

歯みがきが不十分な人

歯みがきで落としきれなかったプラークが歯石になるので、普段から歯みがきを丁寧に行わない人は歯石が出来やすいです。ご自身では丁寧に歯みがきを行っているつもりでも、みがき癖などできちんとみがけていない箇所があると、そこに歯石が出来やすくなる場合もあります。

歯並びが悪い人

歯並びが悪い人は、歯並びが良い人と同じ道具を使って同じ時間だけ歯みがきをしていたとしても、歯ブラシが届かない箇所などが出来やすく、みがき残しが起こりやすくなってしまう場合が多くあります。

甘いものをよく食べる人

むし歯菌は、食べ物や飲み物に含まれる糖からプラークを作るので、甘いものをよく食べる人はプラークの材料・原料が多く、プラークが出来やすいと言えます。プラークが多いと、その分みがき残しも起こりやすくなり、歯石も出来やすくなってしまいます。

唾液の質や量に問題がある人

プラークがカルシウムやリン酸と反応して歯石が作られる時、口の中はアルカリ性になっています。唾液がアルカリ性に偏っている人は、歯石が出来やすいと言えます。
また、唾液の分泌量が少ない人は、口の中が乾燥しやすいので、歯石が出来やすくなります。

口呼吸している人

無意識に口を開けて呼吸している人は、口を閉じて鼻で呼吸する人と比べて、口の中が乾燥しやすくなります。口の中が乾燥していると、むし歯菌が活発になり、プラークが増えやすく、歯石が出来やすくなります。
ここ数年の新型コロナウイルスの感染拡大を経て、生活習慣の変化に伴い、マスクをして過ごす時間が増えたり、直接対面で人と会話する機会が減ったりする中で、知らず知らずのうちに口呼吸になっている人も増えている様です。

以上のような条件が、たくさん当てはまる人ほど、歯石が出来やすいと言えます。

歯石を予防する方法とは?

歯みがきを入念に行う

口の中にプラークを残さないことが、歯石予防につながるので、歯みがきをしっかり行うことは歯石予防の基本です。
歯を1本1本、唇側と舌側、かみ合わせ面を意識しながら丁寧にみがきましょう。
力を入れてゴシゴシこする必要はありません。やさしく小刻みに汚れを掻き落とすイメージです。
歯ブラシだけでは歯と歯の間はみがけないので、デンタルフロスや歯間ブラシの併用も必要です。
人それぞれにみがき癖はありますので、歯医者さんでチェックしてもらって、適切なブラッシング指導を受けることをお薦めします。

口の乾燥に気を付ける

無意識に口呼吸になっている人は、なるべく意識的に口を閉じて鼻呼吸を習慣付けしましょう。
季節を問わず水分補給はこまめに行い、口の中が乾燥しないように気を配りましょう。
食事の際に噛む回数を増やすことで、唾液の分泌量が増え、口の乾燥を防げます。

歯医者さんで定期的なケアを受ける

丁寧な歯みがきや口の乾燥を防ぐことで歯石の予防は可能ですが、すでに出来てしまった歯石はセルフケアでは落とせませんし、どんなに丁寧に歯みがきをしていても、少しずつ汚れは蓄積していきます。
定期的に歯医者さんに通って、きちんとみがけているかのチェックと、歯のクリーニングを受けることが重要です。
また、唾液の質や分泌量、口の中に含まれるむし歯菌の種類や多さ、歯質の強さなどを調べる検査を受けられる歯医者さんもありますので、興味がある方は相談してみましょう。

さいごに

歯医者さんに定期的に通って歯石の除去や歯の表面のクリーニングを受けることは、むし歯や歯周病の予防や早期発見にもつながります。
プロに診てもらうことで、それぞれの歯みがきの癖や注意すべき点などもわかるので、効果的なブラッシング指導も受けられますし、マウスウォッシュやデンタルフロスなど、歯ブラシ以外のケアグッズやその使い方を教えてもらうこともできます。
歯医者さんは、痛みや出血などのトラブルが起きた時に行くところではなく、例えば美容室やマッサージ店のように、数ヶ月に1度程度、定期的にメンテナンスを受けに行くところとして、習慣づけしていくことが重要です。