歯医者の初診料って?その値段や保険と自費診療の違いについて

歯医者の初診料って?

歯医者に初めてかかった際、治療明細書に「初診料」という名目で請求されていることは、ほとんどの方がご存知だと思います。

この初診料とは、初めての受診でかかるトータルの治療費ではなく「歯医者に初めて受診した際に必ずかかる基本料金」です。

これは日本の保険制度で決められており、初めて歯医者を受診した際、何かしらの治療を受けなくても「初診料」という基本料金は必ず支払う必要があります。

初めての受診の場合は「初診料」、2回目からの受診の場合は「再診料」といった名目になります。

現在、日本の歯科医院での初診料と再診料の点数は以下のようになっています。

■令和4年

  • 初診料 264点×10点の3割・・・約790円
  • 再診料  56点×10点の3割・・・約170円

※1点が10円

治療や投薬があった場合には、この基本料金に追加で請求されるということになります。また、違う歯医者を受診した際にもあらためて初診料がかかります。

初診料と再診料はどう違うの?

先ほどもご説明しましたが、歯医者への初めての受診の際には「初診料」がかかり、2回目以降には「再診料」という名目で基本料金が請求されます。

再診料は2回目以降、通院した分だけ毎回かかってくる基本料金です。

少しややこしいのが初診料です。初診料は初めての受診の他にも、最後の通院から3か月以上経ってしまっている場合は、以前通ったことがある歯医者でも「初診」扱いになるという保険のルールがあるため、再び初診料がかかります。

そのため、治療が終わるまではできるだけ間隔を空けずに、歯科医院へ通うようにしましょう。

保険診療と自費診療の違いって何?

歯医者には保険制度のルールにのっとり治療を行う「保険診療」と、保険適用外での「自費診療(自由診療)」の2種類があります。

この2つの大きな違いは患者様の「負担額」です。

保険診療の場合は、健康保険が適用されるため70歳未満の方は3割負担、70~74歳の方は2割負担、75歳以上の方は1割負担といった安い費用で治療を受けることができます。

自費診療の場合は、保険が適用されないため患者様が全ての治療費を負担する必要があります。費用も自由に設定されているため、医院によって治療費が異なります。

自費診療の場合は、初診料や再診料という概念がなく医院が設定した費用のみがかかります。例えば、歯の神経の治療をした後に被せ物を自費診療でする場合は、それ以降の治療に再診料はかかりません。

 

では、この保険診療と自費診療のメリットについてご説明します。

保険診療の場合は、負担額が3割とお得に治療が受けられるのが大きなメリットです。急なトラブルでも、費用が安く歯医者に通えるため安心して治療を受けることができます。

ただし、保険診療では最低限の機能を回復するための治療になるので、限られた材料や方法しか選択できないことがデメリットです。

自費診療の場合は、保険診療では使えない材料も選択が可能になります。そのため、審美性や機能性の高い材料を選ぶことができます。

例えば、歯を失った部分には保険診療の場合ブリッジか入れ歯の選択になりますが、自費診療の場合はインプラントや高性能の入れ歯といったオプションも選べるようになります。

ただし、自費診療では高額な医療費がかかることがデメリットです。

保険診療と自費診療はどちらが絶対に良い!というものではなく、患者様のお口の状況などを考慮した上で歯科医師がどちらの方がいいか説明してくれます。

ご自身にあったものを選択することが重要です。

さいごに

今回は、初診料について、そして保険診療と自費診療についてご説明しました。保険が適用される治療については、国によって基準が細かく決められているため、どの歯医者も同じような費用がかかります。しかし、歯医者によって治療方法や使用する素材が異なるため、同じ治療でも料金に多少の違いが見られます。

自費診療は、自由に価格設定ができるため医院によって費用が異なります。矯正やインプラントなどが自費診療として一般的なメニューですが、手間や材料費から算出される大体の相場が決まっています。

できるだけ安く治療を受けたい!と思いがちですが、お口は全身に関わる大事な部分です。費用だけでなく、ご自身にあった治療法を歯科医師と相談しながら選択するようにしましょう。