マウスピース矯正で痛みを感じるのはどんな時?
マウスピース矯正で痛みが出るタイミングは主に4つあります。痛みがどんなときにでるのか、1つずつ解説していきます。
初めてマウスピースを装着したとき
初めてマウスピースを装着したときは、初めて歯を動かす力が加わりますので痛みがでます。歯が締め付けられるような圧迫感を感じる方もいます。
長期間マウスピースの装着を忘れたとき
マウスピースは1日20時間以上、毎日の装着が不可欠です。1週間も装着していないとせっかく動いた歯が元の状態に戻り、また一から歯を動かすため痛みがでます。
新しいマウスピースに交換したとき
マウスピース矯正は少しずつ歯を動かしていきます。そのため新しいマウスピースを装着すると、前のマウスピースよりも歯を動かすため、力が加わり痛みがでます。新しいマウスピースは、段階が進むたびに痛みがでます。
矯正治療に必要な処置を行ったあと
マウスピース矯正はマウスピースを交換するだけでなく、歯を並べるために必要なスペースを確保するために削る処置をしたりします。また、マウスピースをしっかりと歯に固定するために、アタッチメントという歯の表面に突起物をつける処置をします。歯がより動きやすくなるため、痛みがでることがあります。
痛みを感じた場合の対処法は?
マウスピース矯正中の痛みには、主に4つの対処法があります。
1つ前のマウスピースに戻す
新しいマウスピースを装着すると動く量が増えるため、痛みがでます。前段階のマウスピースで歯の動く量が十分でないにもかかわらず次のマウスピースにステップアップすると、痛みは強くなります。そういった場合は、1つ前のマウスピースに戻し、経過をみます。
マウスピースを削る
マウスピースが歯ぐきに食い込んで、口内炎ができ痛みがでる場合はマウスピースを削ります。マウスピースを削ることで食い込みが改善され、痛みが軽減されます。
歯ぐきのマッサージ
マウスピース矯正では歯の根元の歯ぐきに痛みがでます。歯ぐきをマッサージすることで血流が改善し、痛みが軽減します。
鎮痛薬の服用
痛みが強いときは市販の痛み止めを服用しても問題ありません。歯に力を加えて動かしているので痛みがでます。痛みが強いときだけ痛み止めを服用するといいでしょう。
絶対にやってはいけないこと
マウスピース矯正中には絶対にやってはいけないことが3つあります。1つずつ解説していきます。
勝手にマウスピースの着用をやめる
マウスピースは最初の検査の段階で、どこまで歯を動かすかを決めます。正しい装着時間を守ることで予想通り歯が動きます。ところが、勝手にマウスピースの着用を中断すると、歯が動かなくなったり、予想外の位置に歯が動いたりして、作製してあったマウスピースが全く装着できなくなります。その場合、また一からやり直しになることもあります。
市販の痛み止めをむやみに飲む
痛み止めをむやみに服用すると、重篤な副作用がでます。あまりにも痛い場合は、マウスピースを削ったりすることで痛みが改善されることもあるので、歯科医師に相談しましょう。また、痛み止めは服用説明書を読み、決まった量と服用時間を守りましょう。
余計な刺激を加える
痛みが強いときに痛い部分に余計な刺激を加えて悪化させてしまう方がいます。例えば口内炎のところを力強くマッサージしてしまったり、痛みがでている部分のマウスピースに力を加えて変形させてしまったり、といったことです。自分の歯や歯ぐきに余計な刺激を与えると、かえって治りが悪くなり、マウスピース矯正治療が進まないので痛みが強いときは、かかりつけの矯正歯科医に相談しましょう。自己判断でマウスピースに余計な力を加えてしまうと、やり直しになり、追加費用がかかってしまうこともあります。まずは歯科医に相談しましょう。
さいごに
マウスピース矯正は、新たにマウスピースを装着したときに、3〜4時間痛みが続き、2~3日で軽い痛みへと変化し、4日もすれば痛みはほぼなくなります。マウスピース矯正では耐えられないような痛みはまずでません。ですから、4日以上、痛み止めを服用しても耐え難い痛みがでる場合は歯科医に相談しましょう。