「朝起きたときに顎がダルい・痛い」「肩こりや頭痛がする」といった症状にお悩みではありませんか?
それは、寝ているときの「食いしばり」が原因かもしれません。
食いしばりを放置していると、お口のトラブルだけでなく、全身にさまざまな悪影響をあたえてしまうことがあるので注意が必要です。
もしかしたらあなたもやってるかも?!寝ているときの食いしばりとは?
朝起きたときに、顎がダルい、顎が痛いなどの症状がある方は、就寝中に「食いしばり」をしている可能性があります。
食いしばりとは、上下の歯を「ギュー」と強くかみ合わせている状態で、歯ぎしりとは違い「ギリギリ」と歯を擦り合わせるような音がしないので、周囲の人にも気づかれにくく発見が遅れ、さまざまな悪影響を及ぼすことがあるので注意が必要です。
食いしばりは、就寝中や物事に集中しているときに無意識で行っていることが多く、自分の体重の何倍もの力が歯にかかっているといわれています。
放置していると、歯のトラブルだけでなく、顎関節症や肩こり・頭痛などの症状も引き起こします。
食いしばりの原因は、ストレス・飲酒・喫煙などです。
とくにストレスとの関係は深く、無意識に歯を食いしばることでストレスを発散しています。
また、食いしばりは睡眠が浅いときに起こることが多いです。
アルコールやタバコには覚醒作用があるため、睡眠の質が悪くなり食いしばりが起こりやすくなってしまいます。
食いしばりの症状を少しでも軽減させたいのなら、生活習慣を見直したり、お風呂やマッサージで筋肉をほぐしてリラックスしたりする時間を作ることも大切です。
食いしばりが原因で引き起こされる問題とは?
強い力が継続して歯や顎にかかると、以下のようにさまざまな問題を引き起こします。
- 顎関節症になる(カクカク音が鳴る・口を大きく開けられないなど)
- 歯の摩耗
- 顎の疲労感や痛み
- 歯の詰め物が取れる
- 知覚過敏になりやすい
- むし歯の再発
- 歯周病が進行する
- 肩こり・頭痛
- めまい
- 手のしびれ
- 睡眠の質が低下する
- 舌や頬に圧痕ができる
- 骨隆起(コブのようなもの)ができる
「歯がすり減ったり、欠けたりした」「頬の内側に白い線のような跡がついている」
「歯の詰め物がよく取れる」「冷たいものがしみる」などの症状が気になる方は、食いしばりをしている可能性がありますので、お早めに歯科医院を受診されることをおすすめします。
食いしばりを改善する方法
リラックスしているときのお口は、上下の歯が触れ合っていないのが正常な状態です。
物事に集中しているときに起こる食いしばりは、気づいたときに力を抜くようにするようにしましょう。
しかし、就寝中の食いしばりはそうはいきません。
食いしばり自体は無意識の癖なのですぐに解消することは難しいのですが、一般的に食いしばりの改善方法として、就寝中に『マウスピース』を装着して寝る方法があります。
マウスピースは就寝時専用のため「ナイトガード」とも呼ばれており、マウスピースを装着して寝ることで筋肉の緊張を和らげ、睡眠中の食いしばりから歯や顎の関節を守り、痛みなどの症状を軽減することができます。
マウスピースを歯に装着したばかりのときは少し違和感があるかもしれませんが、慣れてしまえば大丈夫ですので安心してください。
さいごに
就寝中の食いしばりは、なかなか自分では気づきにくいものですが、なるべくリラックスして落ち着いた状態で寝るようにしましょう。
お口の状態は人それぞれです。
食いしばりに悩まれている方は、ドラッグストアなどで買える市販のマウスピースではなく、歯科医院でご自身のお口に合ったマウスピースを作ることが大切です。
マウスピースは、歯科医院で各種保険を使って作製することができます。
すでに歯や歯ぐきの痛み、顎関節症などの症状がある場合は、ひどくならないうちに早めに歯科医院で診断・治療を受けるようにしましょう。