虫歯ができやすい人の特徴!虫歯のでき方を徹底解説

  • 2023年1月31日
  • 2023年1月31日
  • 虫歯

きちんと歯磨きをしていても、知らず知らずのうちに虫歯になっていることはよくあります。

そもそも虫歯とはどのようにしてできるのでしょうか?

よく想像されるのは、寝る前に甘いお菓子などを食べて、歯磨きをしないまま寝てしまうといった歯磨き不足ではないでしょうか?

確かに歯磨きをサボれば歯に付いた歯垢(プラーク)が残ったままになり、歯がどんどん溶かされてしまいます。

では、同じ様に歯磨きを行っているのに虫歯になりやすい人と、虫歯になりにくい人がいるのは何故でしょうか?

使っている道具(歯磨き粉や歯ブラシ)、遺伝的な歯の強さ、歯並びなど様々な要因が考えられますが、今回は虫歯ができるメカニズムと共に虫歯ができやすい人の特徴をご説明いたします。

単純ではない虫歯のできる理由

歯は外側からエナメル質、象牙質、歯髄(神経)という3層構造になっております。

そして虫歯とはこの層が、歯垢の中に潜む虫歯菌の出す酸によって、どこまで溶けてしまっているかで5段階に分けられます。

そのため、前日までは平気だったのに、健康な歯が朝起きたらいきなりポンッと虫歯に変わるわけではございません。

虫歯は少しずつ進行していくため、日々の小さな積み重ねが虫歯を作ってしまいます。

しかし、人間の歯は一方的に虫歯菌の出す酸によって溶かされるわけではございません。

溶かされてしまった歯を修復させる力があるのです!

それは唾液の中に含まれるリンやカルシウムといった成分が、溶かされてしまった歯の表面を修復してくれます。

ただし、溶かされてしまった歯が全て元通りになるわけではございません。

お口の中では虫歯菌が出す酸によって歯が溶かされ、唾液によって溶かされてしまった歯が修復される繰り返しが常に行われています。

専門的な言葉を使うと、歯が溶かされることを「脱灰」と言い、歯が修復されることを「再石灰化」と言います。

再石灰化とは歯磨き粉のパッケージやテレビCMでよく使われている言

葉なので、その言葉だけは覚えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この再石灰化がきちんと行われていれば、理論上は虫歯になる事はないでしょう。

しかし、唾液の力によって歯の表面が修復されるにも関わらず、虫歯になってしまう方も大勢いらっしゃいます。

それは、脱灰と再石灰化のバランスが崩れてしまっているからです。

バランスが崩れるということは、再石灰化よりも脱灰してしまう頻度の方が多くなるということです。

いくら再石灰化によって歯の表面が修復されても、それを上回るペースで脱灰が行われれば当然ですが虫歯が進行してしまいます。

反対に、脱灰が行われるよりも再石灰化の時間が長くなれば、虫歯になるリスクを抑えることが可能です。

再石灰化の時間を長くするためには、食べ物を食べたらきちんと歯磨きを行い歯垢を落とすこともちろん、虫歯菌の餌となる糖分の口の中に入れる頻度を少なくすることが重要です。

虫歯が少ない方の特徴として、お菓子などの間食が少ないという点があります。

お菓子を食べたとしても、ダラダラと時間を掛けて食べることはありません。

例えばテレビを見たり本を読みながらお菓子を食べていると、どうしてもお口の中に糖分が入っている時間が長くなります。すると脱灰の時間が長くなります。

小腹が空いて何か食べたい時には、サッと食べて口の中を水やお茶で濯ぐだけでも、虫歯になるリスクは下げる事ができます。

このように、虫歯になりやすい人と虫歯になりにくい人の特徴は、脱灰と再石灰化のバランスを上手く保てているかどうかです。

虫歯になりやすい食べ物の特徴

当然ですが、糖分を多く含む食べ物は虫歯になりやすいでしょう。

その中でもお口の中に長い時間留まるものは要注意です。

例えば飴玉です。

飴玉は全て溶けるまで舐めていると長時間お口の中に残り、口の中全体に糖分が広がってしまいます。噛み砕いたとしても噛んだ歯の表面にこびりついてしまうことがあります。

チョコレートやガムも同じようなリスクがあります。

体に良さそうなドライフルーツも同様に、歯にこびりつきやすいものが多いので気をつけて下さい。

では、何を食べたらよいのでしょうか?

意外かもしれませんが、プリンやゼリーが良いのではないかと思います。

これらには糖分はしっかり入っていますが、歯にこびりつくことが少なく、ダラダラと時間を掛けて食べるような食べ物ではないからです。

食べた後も口の中を漱ぐだけで、お口の中に糖分が残ることはあまりないでしょう。

お子さんのおやつに甘い物を出している方には特にオススメです。

また、ガムをよく噛む方はキシリトールガムにするとよいでしょう。

キシリトールは砂糖に変わる代替甘味料で、甘さは感じますが砂糖とは違い虫歯菌の餌になる事はありません。

キシリトールが最低でも50%以上は含まれており、砂糖などの甘味料を一切使っていないものを選ぶ必要がありますが、ガムを噛む頻度が多い方にはオススメです。

歯科医院で購入できるガムにはキシリトール100%の商品もあるので、気になる方は通っている歯科医院に聞いてみるとよいでしょう。

まとめ

虫歯ができるまでの過程には「脱灰」と「再石灰化」が関わってきます。

なるべく脱灰よりも再石灰化の時間を長くして、虫歯になりにくいお口の中の環境づくりを心がけましょう。

そのためには、ダラダラと時間を掛けて食事をせず、時間と回数を決めるとよいでしょう。

また、お口の中に糖分が残りにくい食べ物を選ぶことも重要です。

日頃から少しでも意識することで、虫歯になるリスクは減らし、自分の歯を守っていきましょう。